発達障害に関する基礎知識、児童を支援する皆さんはしっかりお持ちでしょうか?

特に母子に近い保健センター、教育センターの職員、相談支援専門員、児童発達支援管理責任者などの方。

よく話をしてみると発達障害を定義するとき自閉症、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害は出てくる。

※資料は「発達障害に関する用語で企業に勤める一般社会人が知っていると答えた割合」

※「療育」という言葉は約7パーセント

参考:文科省「発達障害の定義とは」

しかし、なぜか二次障害についてが全くといっていいほど出てこないのである。

例えば、反抗挑戦性障害、行為障害である。

ADHDを持つ児童の一定数で反抗挑戦性障害を二次的に併発することは専門書や文献を見れば誰もが知ることになるわけで、過去たくさんの議論もされてきている。

ちなみに「発達ナビ」にも紹介されている。

参考:発達ナビ(LITALICO)

しかし、残念ながら私たちが意見交換や情報提供をする中、保護者ならまだしも専門家であるはずのいわゆる「先生」たちが二次障害である反抗挑戦性障害などに関する知識がないことを知る機会が最近本当に多いのである。

私たち療育施設は基礎的な療育の提供は当然ながら児童ひとりひとりのアセスメントも取り、経過をしっかり見ていかなければならないのだ。

もちろん、保健センター、教育センター(支援教育に関わる先生含む)なども同様である。

私たちチャイルドハート関西グループもまだまだ誇れるほどのレベルではないが、少なくとも管理者級には教育の過程で反抗挑戦性障害の診断基準くらいは理解させている。

療育の過程で必ず見落としてはならないのが反抗挑戦性障害であり、二次障害の入り口なのだ。

その臨界点を知らない支援はとても危険であり、支援者であり専門家である先生たちは学びの機会をもっと設けるべきだし、自己研鑽を積むべきなのだ。

児童発達支援・放課後等デイサービスは果たして誰のために存在するのか、関係機関は誰のために存在するのか。

言うまでもなく未来を生きる子どもたちのためなのだ。


反抗挑戦性障害(はんこうちょうせんせいしょうがい、 Oppositional defiant disorder ; ODD)は、DSM-5から反抗挑発症の語も併記され、怒りにもとづいた不服従、反抗、挑戦的行動の持続的様式と表現される児童期の二次的障害である。これらの行動は通常の児童の行動の範囲を越えたもので、権威的人物に向けられる。また診断には、6か月以上の持続を必要とする。

参考資料:信州大学医学部付属病院原田謙「反抗挑戦性障害・素行障害診断治療ガイドライン」


アメリカ精神医学会(wikipedia.orgより抜粋)

アメリカ精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアル第4版(DSM-IV)における診断コードは313.81である。

A. 少なくとも6か月持続する拒絶的、反抗的、挑戦的な行動様式で、以下のうち4つ(またはそれ以上)が存在する。

  1. しばしばかんしゃくを起こす。
  2. しばしば大人と口論をする。
  3. しばしば大人の要求、または規則に従うことを積極的に反抗または拒否する。
  4. しばしば故意に他人をいらだたせる。
  5. しばしば自分の失敗、不作法を他人のせいにする。
  6. しばしば神経過敏または他人によって容易にいらだつ。
  7. しばしば怒り、腹を立てる。
  8. しばしば意地悪で執念深い。
注:その問題行動が、その対象年齢および発達水準の人に普通認められるよりも頻繁に起こる場合にのみ、基準が満たされたとみなすこと。

B. その行動上の障害は、社会的、学業的、または職業的機能に臨床的に著しい障害を引き起こしている

C. その行動上の障害は、精神病性障害または気分障害の経過中にのみ起こるものではない。

D. 行為障害の基準を満たさず、またその者が18歳以上の場合、反社会性パーソナリティ障害の基準は満たさない。

— アメリカ精神医学会精神疾患の診断・統計マニュアル


参考

記事作成者:北村耕太郎

チャイルドハート関西GM、チャイルドハート豊中桜塚施設管理者、触法行為等で生きづらさがある発達障がい者等の支援を考える会主宰、自身の長男が障害をもったことを契機に療育分野に参画する。元大阪府警、広島県警刑事